70年代の時計と言えばいろんなケース・文字盤デザインが沢山出始め
ツールとしての時計からファッションとしての時計がドンドン確立していた時期。
オリエントは他社とは一線を画すデザインが豊富で選ぶのが楽しかったとも現役から聞いております(オリエント贔屓かも)
そんな70年代のオリエントハイエース(Ha)の修理です。
トヨタではありません笑
71年に46系ムーブが誕生し、その後48系が誕生しました。
46系はケース二時位置に日送り用ボタンが存在するので、これは48系だと思われます。
それにしても、カットガラスにグラデーション文字盤、立体感のあるインデックスやラグが隠れたケースなど
まさに70年代の時計!視認性よりもデザインだぜ!感が好きです。(語彙ゼロ)
ステンかと思いきやメッキケースで、残念ながら一部腐食していました。
内部の洗浄注油と、通常使用でも耐えられるような外装にしてほしいとのこと、やっていきましょう。
cal.48941 21石
手巻きなしの完全自動巻きです、またこのころから現行のマジックレバーを採用しているので
シンプルな機構で頑丈なのが魅力です。
46、48系は現行ムーブメントにも使われる息のなが~~いエポックメイキングなのです。
ケースの腐食っぷりに比べて状態の良い文字盤、インデックスが多少曇っているので湿気は入り込んでいたようですね。
周囲から腐食して見るも無残な70年代が多い中、よくぞ無事でいました。
きれいな状態です。
現行46系を触ったことがあり、覚えのある配置が目に優しい。
日送りもリューズ一段引きで可能です。
違うといえば曜日送り、二段引きで時刻調整して曜日が変わったら23~03時を往復して切り替えます。
各社、日送り曜日送りに試行錯誤していた時期なのか、不思議な送り作業をする機械が多いです。
・・・そうですね、一般的には切り替え禁止時間帯なのでかなり心臓に悪い動作だと思います笑
いにしえのムーブメントは日送り、曜日送りがないタイプが多いですが・・・まぁ毎日つけていれば問題ないですからね・・・。
表輪列の分解。
こちらもきれいな状態で、全体的に油切れの挙動を示していました。
現行とほぼ変わらない輪列とマジックレバーによる自動巻き機構、シンプルで大変作業しやすい機械だと思います。
良い機械なのは知ってるんですけど、セイコーオリエントの自動巻きは香箱が明けにくくて困りますね・・・。
稼働時間は未知数ですが、そんなにガシガシ使われた時計でもなさそうです。
たまに使って置いておいたらケースメッキがやられちゃったって感じかな?
ベゼルが腐食でひび割れしてました・・・。
状態も悪く磨きようもないので、ある程度きれいにしたらそのまま使います。
出来上がり!
メッキが生きている部分はキレイになりましたが、汚いところが目立って全体的に微妙。
カットガラスもさすがに新品出ずにそのままです。
逆に考えれば傷とか関係なくガシガシ使えますしね笑
ハイエースは球数豊富な時計なので、きれいな個体があれば部品どりに使ってもいいかも?
おつかれさまでした。
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