現場でガンガン使われる方のSEIKO5、歴戦の跡が道具感でてます。
購入から5年、時間が遅れたり早くなったり、最後には干支足折れで前衛的な時計になってしまったそうです。
ここまでなるのは仕事時計冥利につきるでしょう。
今回は壊しても良い前提で実験台になってくれました。
ムーブメントはSEIKO5御用達7S26。
手巻きなし、毎日つけないと止まるヤンデレ仕様です。
SEIKOはマジックレバー式巻き上げ機構なので、他社に比べると部品数が少なくて助かります。
折れそうな足が怖い笑
困ったことにゼンマイが若干変形してました。
右が変形したもの、左は手持ちのSEIKO5のもの。
方振りはするし、テンプスピードが上がった時点でこすれあってしまい減速→時刻進みが頻発するため
曲げないように慎重に修正しました。
根元からぽっきり逝ってる干支足、これだと完全に回っちゃいますね・・・。
ストックしていた干支足補修キットで直す、位置ズレしないようにそーっと・・・そーっと・・・。
SEIKO5は干支足がムーブメントではなく、周りのスペーサーにはめ込むタイプなので交差が狭いそうです。
私の場合は補修キットが若干太かったので頑張って削りました。
ベゼルを取り外しガラスを外します。
これははまっているタイプなのでこじ開けでパカン。
インナーパッキンがあるため、再度圧入するとき潰れないよう注意します。
ここは眼鏡屋として便利なガラス切削。
SEIKOなのでパーツは潤沢だと思いますが、金をかけたくないので廃材です(;^ω^)
ガラスの周りにもパッキンが入るため、スカスカにならないよう製作します。
傷だらけになっても防水が生きてた為文字盤は大変きれい。
大きな針とインデックスは針位置決めやすくて楽ですね!
ガラスとベゼルを圧入して、完成です。
磨いてしまうと歴戦の跡と、擦れからできるガンメタが失われてしまいそうなのでそのまま。
ベゼルマーカーだけ墨入れしました。
日差も追い込めばいんですけど、+-30秒くらいなのでまあいいでしょう。
昨日のADMIRALみたいにカンヌキも外れず一発で収まりました、さすが~(当たり前?)
また現場でガンガン使ってください、勉強になりました。
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